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カスタマージャーニーを理解するための3つのステップ

私たちの日常は、様々な旅の中で成り立っています。それは、物理的な場所を訪れる旅だけでなく、感情の旅や経験の旅も含まれます。そして、ビジネスの世界においても、大切な旅があります。それは「カスタマージャーニー」と呼ばれるものです。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知識を持ち始めから購入、利用、アフターサポートまでの流れを表現する重要な概念です。今回のコラムでは、カスタマージャーニーの基本的な概念から、実践的なマーケティング戦略までを探求していきます。

1.カスタマージャーニーとは
2.カスタマージャーニーマップとフレームワーク
3.カスタマージャーニーを活用した実践的なマーケティング戦略

 

1.カスタマージャーニーについて

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーとは、顧客がブランドとの出会いから購入、利用、リピート購入、そしてブランドへの忠誠心を築いていく一連のステップを指します。顧客は購入をする前に、商品やサービスについての情報収集を行い、他の選択肢と比較したり、口コミやレビューを調べたりします。そして、購入後にも顧客はその体験に満足したかどうかを評価し、ブランドとの関係を継続させるかどうかを決定します。

カスタマージャーニーの重要性

カスタマージャーニーを理解することは、顧客のニーズと行動を把握し、彼らにとってより良い体験を提供するために不可欠です。顧客がブランドとの接点を持つ過程で、さまざまな感情や意見を抱えることがあります。カスタマージャーニーを把握し、顧客の心を捉えることで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができるのです。

 

2. カスタマージャーニーマップとフレームワーク

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマッピングは、顧客の体験を段階的に可視化し、どのようにして顧客がブランドと関わっていくかを表現するプロセスです。このマップを作成することで、顧客の視点やニーズを理解し、ブランドとの接点で重要なポイントを特定することができます。マッピングを通じて、どのステージでどのようなアクションやサポートを提供すべきかを把握し、顧客体験を向上させる施策を展開することができます。

カスタマージャーニーのフレームワーク

顧客が商材を購入する前〜後の一連の心理・行動の変化を、フレームワークに沿って埋めていきます。AIDMAやAISAS、SIPSなどさまざまなものがありますが、時代の潮流に乗った比較的新しい購買行動モデルのDECAXを利用するのがオススメです。ターゲットの取りそうな行動、タッチポイントになり得る場所・媒体、接触した際の感情を書き出していき、課題を探っていきます。課題が見つかったら、その課題に対する解決策を施策案に反映させます。

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関連記事
「DECAX|現代の購買行動モデル」https://s-modern.com/column/3448/

上記のコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

3. カスタマージャーニーを活用した実践的なマーケティング戦略

カスタマージャーニーを理解することは、顧客のニーズを把握し、ブランドとの接点で重要なポイントを特定する上で重要です。ここでは、カスタマージャーニーを活用した具体的なマーケティング戦略に焦点を当ててみましょう。

パーソナライズドなコンテンツ戦略の展開

カスタマージャーニーのマッピングを元に、各ステージに合ったパーソナライズされたコンテンツを提供しましょう。顧客が情報収集している時点では、購買意欲を高める魅力的なコンテンツを提供し、ブランドへの関心を引き出します。また、購入後には、顧客満足度を向上させるための情報提供やサポートコンテンツを提供します。

オムニチャネルマーケティングの活用

カスタマージャーニーは、顧客が複数のチャネルを通じてブランドと関わっていく過程を表します。オムニチャネルマーケティング戦略を採用することで、顧客の行動を追跡し、どのチャネルで接触しても一貫性のある体験を提供することができます。たとえば、オンラインショップで商品を見た後、店舗で実際に試着したり、SNSでフォローしたりする顧客に対して、シームレスな体験を提供します。

顧客エンゲージメントの向上

カスタマージャーニーを通じて、顧客とのエンゲージメントを向上させる施策を展開します。例えば、購入後にアフターサポートや顧客満足度調査を行い、顧客の声を丁寧に受け止めることで、顧客にとってのブランドの価値を高めます。また、リピート購入を促進するために、特典やキャンペーンを行うことも有効です。

データ分析と改善

カスタマージャーニーの実践的な戦略を展開した後も、定期的なデータ分析と改善が重要です。顧客の行動やニーズは変化する可能性があるため、常にデータをベースに戦略を見直し、顧客体験の向上に努めましょう。データ分析の結果に基づいて、マーケティング戦略を最適化することが必要です。特定のステージでのコンバージョン率が低い場合は、その原因を特定し、改善策を検討します。また、顧客のフィードバックや要望に応えることで、顧客満足度を高めるための施策を実施します。

リアルタイム対応の重要性

カスタマージャーニーでは、顧客がブランドとの接触で求める体験が変化する場合があります。そのため、データ分析だけでなく、リアルタイムな対応が求められます。SNSやチャットボットを活用して、顧客からの問い合わせに迅速に対応したり、クレームや不満を早急に解決したりすることが大切です。リアルタイム対応を行うことで、顧客とのコミュニケーションを強化し、より良い顧客体験を提供することができます。また、素早い対応は顧客のブランドへの信頼を高め、リピート購入や口コミによる新規顧客獲得に繋がるでしょう。

 

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カスタマージャーニーを活用することは、顧客との関係を強化し、ビジネスの成長に貢献する重要な手段です。顧客に寄り添った体験を提供し、ブランドの競争力を高めることができます。常に変化し続ける顧客のニーズに対応するために、新たなアプローチやアイデアを模索し、成長と成功への道を切り拓いていきましょう。

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