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コンテンツマーケティングで顧客の心を掴む販促を|後編

コンテンツマーケティングとは、企業が自社の商品・サービスに関連するコンテンツを用いてターゲットにアプローチするマーケティングのことを指します。前回のコラム「コンテンツマーケティングで顧客の心を掴もう|前編」では、コンテンツマーケティングの定義といくつかの手法についてふれ、日常的にコンテンツマーケティングと接触していることが分かりました。後編では、コンテンツマーケティングを実践する上で、どんな工程が必要になるのかをお伝えしていきたいと思います。

1.目標を定める
2.ターゲットを徹底的に知る
3.購買行動の段階に沿った施策案を探る
4.コンテンツ(施策)の設計・製作

1.目標を定める

コンテンツマーケティングを始める上で重要になってくるのが、販促施策の軸となる目標を定めること。コンテンツマーケティングは即効性のある施策ではないため、中長期的にプラン立てていくことが必要です。最終目標「KGI」と中間目標「KPI」を設定しておきましょう。目標設定に役立つフレームワークがあるので、状況に応じて使い分けるのが効果的。代表的な手法を2つご紹介します。

・ベーシック法
「ベーシック法」とは、その名の通り最も基礎的な目標設定のフレームワーク。以下の4ステップで目標を立てていきます。
□ 目標設定  □ 達成基準
□ 期限設定  □ 達成計画
どのような事を達成したのかを明確にして(目標設定)、どのような数値・状態になっていれば達成するのかを具体的に定め(達成基準)、いつまでに達成するのかを設定し(期限設定)、達成に向けてどのような行動を起こしていくかを計画(達成計画)します。

・SMARTゴール
「SMARTゴール」は「スマートな(かしこい、知性がある)ゴール」という意味ではなく、目標の達成に必要な以下の5つの要素の頭文字を組み合わせてできた言葉です。
Specific(曖昧さがなく具体的であること
Measurable(数値化されていて測定可能であること
Attainable(達成可能であること
Realistic(現実的/企業の目標に関連していること
Timed(期限が明確であること
達成する可能性が高く、具体的な目標を設定する際に活用できるフレームワークです。

2.ターゲットを徹底的に知る

ターゲット層が明確でない場合はSTP分析などを行い、商材を売りたいターゲット層を絞っていきます。さらにそこから「ターゲット個人」に焦点を当てて深掘りしていきます。
ターゲット個人を設定するには、以下の方法があります。
□ 実際の顧客数人にインタビュー・アンケートを取る
□ ターゲットに当てはまる身近な人にインタビュー・アンケートを取る
□ 社員が顧客の立場になり一連の購買行動を体験してみる
□ ペルソナ(架空の人物・有名人)を用いて想像する
極力ターゲットに近い人物からたくさんの意見をもらうのが課題発見につながりやすいですが、難しい場合はペルソナを細かく設定してターゲットのイメージを固めます。

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3.購買行動の段階に沿った施策案を探る

「2.ターゲットを徹底的に知る」で人物設定を複数行った上で、カスタマージャーニーマップを作成します。
その際に活用するといいのが「DECAX(デキャックス)」という購買行動モデルです。
購買行動モデルとは、顧客が商材を購入する前〜後の一連の心理・行動の変化をモデル化したもの。AIDMAやAISAS、SIPSなどさまざまなものがありますが、DECAXはコンテンツマーケティング時代の潮流に乗った比較的新しい購買行動モデルです。

①Discover(発見)→②Engage(関係構築)→③Check(確認)→④Action(行動)→⑤Experience(体験&共有)

この5つの流れに沿ってカスタマージャーニーを組み立てていきます。

<例>

ターゲットの取りそうな行動、タッチポイントになり得る場所・媒体、接触した際の感情を書き出していき、課題を探っていきます。課題が見つかったら、その課題に対する解決策を施策案に反映させます。

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DECAX|現代の購買行動モデル

4.コンテンツ(施策)の設計・製作

「3.購買行動の段階に沿った施策案を探る」で施策を決めたら、購買行動のフェーズに沿ったコンテンツの設計・製作に取りかかります。
顧客が求めているニーズを満たすことができ、自社の強みを生かせるトピックをメインにコンテンツを設計していきます。ブログや情報サイトなどのオウンドメディア、Youtubeなどでの動画配信、各種SNS、アプリなど、目的に合わせてチャネルを選定していき、コンテンツを通じてユーザーの欲求や悩み、課題を解決するような良質なものを製作します。
中長期的に渡り継続してコンテンツを提供していくことが効果的であるため、社内での体制づくりも考慮した設計が重要となってきます。想定しているよりもかなりの手間と時間がかかるケースが多いので、内製化が難しいようであれば外注することも視野に入れましょう。

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コンテンツがどんなに価値のあるものでも、ターゲットが必要としている内容であるか、購買行動の段階に沿ったものであるかが練られていないと効果が薄れてしまいます。また、流行りに乗るだけではなく、コンテンツの性質を把握して本当に必要な施策かどうかも見極めていくことが大切です。
コンテンツマーケティングをうまく利用して、ファンづくりや売り上げアップに繋げましょう。

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