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コンテンツマーケティングで顧客の心を掴む販促を|前編

マーケティングアプローチの一つとして注目され、今では常識となっている「コンテンツマーケティング」。多くの企業に販促手段として取り入れられており、魅力的なマーケティングが沢山増えてきたように感じる昨今。
前後編にわけて、コンテンツマーケティングの基礎知識をお伝えしていこうと思います。

1.コンテンツマーケティングとは?
2.コンテンツマーケティングの必要性
3.コンテンツマーケティングの手法

1.コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、その名の通り、「コンテンツを用いたマーケティング」の事です。企業がターゲットに向けて、自社の商品・サービスに関連する価値のある情報を発信・提供します。ニーズが顕在化している顧客から、まだニーズがはっきりとしていない潜在的な顧客にまで自社の存在を認知してもらい、ファンとして定着させ、最終的には商品やサービスの購入につなげるための中長期的なマーケティングアプローチです。

2.コンテンツマーケティングの必要性

欧米では2011年頃から、日本では2014年頃から注目され始めるようになったといわれるコンテンツマーケティング。流行の背景には、企業が当たり前に行なっていた「売り込み型」の宣伝手法が通用しなくなってきた事にあります。
テレビを見ていても、ネットを見ていても、お金を出して買った雑誌を読んでいても、どんな場所でも広告ばかりが目に入ってきます。そんな情報過多の世の中で、消費者は広告を目にする事を嫌悪するようになりました。自分にとって不要な情報を強制的に押し付けられる事に疲れ、無視をする習慣が根付いてしまいました。そんな状況下で、顧客に自社の商品やサービスの良さを知ってもらうのは至難の業。本当に価値のある情報を通じて顧客の心を惹きつけるために、顧客が「本当に興味・関心のある事」「心から欲しいと思っている情報」は何なのかを考える事が昨今のマーケティングでは必要とされています。

3.コンテンツマーケティングの手法

「コンテンツ」というワードからオンライン上の情報を想像される方も多いかもしれませんが、実に様々な種類のコンテンツがあります。手法別に例をご紹介します。

【テキストを用いた手法】

◎ブログ記事やニュースレター・SNSでの投稿
製作コストが低いためどの企業でも取り組みやすく、サイトへの集客に効果を発揮するコンテンツなのがブログ記事やニュースレター、SNSでの投稿。ブランディングの役割も担います。
コンテンツの特性として、常に鮮度の高い情報が求められるため、更新の頻度、リアルタイム性が重要になります。

◎ホワイトペーパー・eBookなどの資料
ホワイトペーパーは専門的な資料集のようなイメージで、統計データやグラフを多く用いて調査データ・詳細な知識などをまとめたもの。
対してeBookは、写真やイラストを用いて、解説書やノウハウ集など読み物として分かりやすくまとめられている物が多いです。
制作に時間と手間がかかりますが、真剣度の高い顧客の囲い込み、サイトを訪問した見込み顧客の育成が出来るのがメリットです。
弊社のホームページでもつい最近「販促ノウハウブック」という、初心者に向けた販売促進のハウツー資料の提供をはじめました。eBookであれば、こうした専門性の高い情報でも分かりやすく、魅力的なコンテンツに仕上げる自由度があります。

<企業事例>
ミシュランガイド|MICHELIN

引用元:https://www.michelin.co.jp/michelin-guide
今や世界中で多くの人に知られているガイドブック。レストランやホテル、観光地などのガイドが掲載されています。タイヤを購入したことのない層でも「ミシュランという企業名は聞いたことがある」というぐらいに認知されており、世界中で最も成功を収めているコンテンツマーケティングの事例といえます。

【画像・動画を用いた手法】

◎インフォグラフィック
数値やグラフをただデータとして載せるよりも、イラストや図表などを用いてデータを分かりやすく噛み砕いた表現にしたのがインフォグラフィックです。一目で伝わる、効率の良いビジュアルにすることで顧客にも伝えたい情報が伝わりやすくなります。

◎動画コンテンツ
制作に時間と手間がかかり、制作会社に依頼した場合はコストも必要になります。その反面、短時間で多くの情報を伝えられる事が動画コンテンツの大きなメリットです。写真で伝えるよりも商品・サービスの魅力を伝えやすい上、購買行動を促しやすくなります。

<企業事例>
釣り入門 – DAIWA CHANNEL

引用元:https://daiwachannel.gallery.video/category/videos/%E9%87%A3%E3%82%8A%E5%85%A5%E9%96%80
釣り具総合メーカーのダイワが公開している、初心者に向けて分かりやすく釣りの手法をレクチャーしている動画です。観ていると釣りに出掛けたくなります。視聴者からすればどんな道具を購入すればいいかもこの動画で理解できますし、動画を通して自社の商品のアピールが出来るため双方にメリットがあります。

【体験を用いた手法】

◎イベント
例えば、アウトドア製品のメーカーがキャンプ好きの消費者をターゲットとして、キャンプグッズの手作りワークショップを実施したり、商品の使い方をレクチャーするイベントを実施したりというのもコンテンツマーケティングの一種です。体験を通じて顧客と密なコミュニケーションを図れる上に、その場で商品・サービスの購入につながる可能性が高いのでとても効力のあるアプローチといえます。

◎セミナー
シニアをターゲットとした携帯電話会社の「スマホ教室」や、ソフトウェア会社が主催する品質向上セミナーなど、講演会を実施するのもよく使われる手法です。オンライン上で実施されるセミナー「ウェビナー」と、実店舗等で催されるリアルでのセミナーがありますが、ターゲットの属性によって使い分ける事ができます。

◎アプリ・ゲーム
調味料メーカーが無料でダウンロードできるレシピアプリを公開する、というのがこれにあたります。日常使いするスマートフォンにアプリを入れてもらえれば、新商品のお知らせのニュースを配信したりという事も可能になります。また、ゲームやクイズで遊んでもらって最後関連サイトに繋げる、という若者にアプローチした手法も今流行っています。

<企業事例>
絶対にタメになるシミュレーションゲーム もう就活生|MBS採用サイト

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000415.000014685.html
芸人をメインキャラクターにおいたシミュレーションゲーム。遊んだ後は就活サイトに繋がる仕組みになっています。人気の芸人を起用した事や、面白い企画だった事もありSNSで話題となりました。

コンテンツによって特性や、ターゲットの属性に向いているかどうかも変わってきます。
顧客の検討プロセスに寄り添い、段階に応じて複数のコンテンツを提供していく事が効力を発揮します。

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今回のコラムでは、コンテンツマーケティングの定義と、その手法について触れました。後半では、コンテンツマーケティングのプロセスについてご説明します。

コンテンツマーケティングで顧客の心を掴む販促を|後編

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