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飲食業界必見!|デザインで「美味しい」は作れる。その①

味や商品(中身)に自信があるけど、どうやってこの美味しさを伝えたら良いかわからない。とお悩みの方、今回はタイトルにもあるように、デザインで「美味しい」は作れることを伝えたいと思います。料理は五味(あまい・すっぱい・からい・にがい・しおからい)のバランスや五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)で美味しさが決まると言われていますが、デザインで「美味しい」を作る際も、同じことが言えます。「え?匂いのするポスターを作るの?」と質問がありそうなので先に答えます。「いいえ、違います。視覚から匂いや食感などを伝える表現を行う。」ということです。それでは具体的にどう行うのかを今回お話していきたいと思います。

 

目次
1.美味しい「写真」を撮影しよう。
2.美味しい「コピー」を考えよう。
3.美味しい「デザイン」を作ろう。
4.今回のまとめ

 

 

1.美味しい「写真」を撮影しよう。

本来はカメラマンに依頼して、全ての条件が揃った状態で撮影をするのがベストなのですが、全て撮影をしていたら費用や時間が足りなくなってしまう…。そんな方は自分のスマホやカメラで撮影することになると思います。今回はご自身で撮影する際の最低限必要なポイント5つをまとめました。

 

① 自然光を活用する
美味しく見える写真を撮るためには、自然光を最大限に活用しましょう。明るい窓の近くで撮影することで、料理の色合いや質感がより鮮明に表現されます。店内の照明ですと明るさが足りなく料理の色合いや質感が上手く表現できず、料理にエッジが立たなくなってしまいます。無理に蛍光灯の光で明るくしても料理本来の色と違い美味しく感じられません。

 

② 背景の選択
食材や料理を引き立たせるために、適切な背景を選びましょう。料理や食器とのバランスを見て背景を決めないと、料理が背景に負けてしまうことがあります。もちろん実際に提供するテーブルでも問題ないのですが、食器やカトラリー、飾り付けのアイテムなどを使って、写真に重みや深み出す工夫も必要です。

 

③ 構図を決める
イメージ写真などは雰囲気重視でいいのですが、メニュー写真などは構図が要となります。一目でセットや商品内容を伝えるため、俯瞰や斜俯瞰で構図を設定することが一般的です。実際出てくるメニューと相違ないものをつたえるのも大事なポイントです。どんな商品か分からないものをお客さんは選びません。

 

④ フォーカスと被写体の明瞭化
先程話したメニュー写真とは違う、料理のイメージ写真についてもお話します。料理の質感をより強調するために、適切なフォーカスと被写体の明瞭化を行いましょう。焦点を絞ってシャープな印象にしたり、ポートレートで背景をぼかしたりすることで、料理に奥行きがでます。またマクロ撮影では、料理の特長や言いたいところをピンポイントで説明できます。

 

⑤ 色彩と調整
アプリや写真の設定を巧みに利用し、色彩やトーンを微調整することで、料理の鮮やかさや質感をさらに引き立てることができます。彩度や明るさ、コントラストの微調整を行うことで、写真にさらに魅力的に変化します。ただし、過度な加工は避け、料理の本来の色合いや質感を損なわないようにしましょう。

 

 

2.美味しい「コピー」を考えよう。

人の感性は様々で、写真を見たお客さんによって良し悪しも変わります。写真でまとめきれない情報をコピーライティングで補って、美味しい道へ誘導することが近道です。こちらもコピーライターという職業がある通り、プロに任せるに越したことはありません。しかし予算や時間のしがらみで自分で考えることを選んだ方、今回はご自身でコピーライティングを考える際の最低限必要なポイント5つをまとめました。

 

① 想像力を刺激する言葉を使用する
美味しさを表現する際には、読者の想像力を刺激する言葉を使用しましょう。具体的で鮮やかな形容詞や比喩を使って、食材の風味や料理の魅力を伝えます。
例: 「100%ビーフのハンバーグ」<「ジューシーで肉汁溢れ出すハンバーグ」

 

② 五感を刺激する表現を用いる
美味しさは五感全体で感じるものなので、コピーライティングでも五感を刺激する表現を使いましょう。香り、見た目、食感などを表現することで、お客さんに料理のおいしさを想像させることができます。
例: 「国産小麦をつかったパン」<「焼けたバターの香りとサクサクとした食感を楽しめるパン」

 

③ 具体的な説明をする
料理のコピーライティングでは、語弊を生じない具体的な説明も重要です。料理の材料、調理方法などを明確に伝えることで、お客さんに料理を理解させることができます。
例: 「海の幸を使ったシーフードグラタン」<「ホタテ・海老・カニの具材がゴロゴロ入ったシーフードグラタン」

 

④ 優れた品質や特徴を強調する
美味しさを伝える際には、料理の優れた品質や特徴を強調しましょう。有機食材、地元産の食材、伝統的なレシピなど、お客さんに品質の高さや独自性をアピールすることが重要です。
例: 「国産牛食べ比べロース3品」<「松阪牛の希少部位ロース3品」

 

⑤ ストーリーを伝える
食べ物は人々の情景や思い出とも深く結びついています。お客さんの共感を引き出すために、料理に関連するストーリーや感情を伝えることが効果的です。
例: 「なつかしい味のボロネーゼ」<「ママン秘密のレシピで作った絶品ボロネーゼ」

 

 

 

3.美味しい「デザイン」を作ろう。

写真やコピーを変えるだけでも十分美味しくなるのですが、最後のスパイスとしてデザインのポイントも3つお話します。そして冒頭で話しましたバランスをとるものデザインの役割となります。どんなに素材が優れていたとしても、バランスを崩してしまったら台無しになってしまいます。台無しにならない為にも、ポイントを意識してデザインしましょう。

① カラーの選択
カラーはデザインにおいて重要な要素です。美味しさを表現するためには、オレンジや赤、黄色などの暖色を選ぶことが一般的ですが、例えばそこに補色のアクセントカラーを組み合わせることでメインカラーが活き、より完成度が上がります。また、一昔前まで黒や寒色は食欲をそそらないとの理由で食品のパッケージなどに使われておりませんでしたが、最近では他商品と差別を図るために取り入れられたり、人々の感覚が変わったこともあり、比較的目にするようになりました。

 

② 適切なフォントの選択
フォントはデザインの雰囲気やイメージを大きく左右します。美味しさを表現するためには、魅力的なフォントを選ぶことが重要です。例えば、大衆居酒屋なら手書き風や太めのゴシック体などを使ったり、洋風料理なら曲線のあるフォントなど、食べ物の柔らかさや美しさをイメージさせるフォントを選びましょう。

 

③ ストーリーテリング
コピーのところでも話しましたが、食材の由来や製法、料理の工程などをストーリーテリングすることで、食べ物の背景やストーリーを伝えることができます。写真やイラストを組み合わせてお客さんに伝わるストーリーを描きましょう。例えば、老舗料理店ならオープン当時のお店の外観や代々引き継がれてきたレシピや技術などを紹介したり、逆にオープン間もないお店なら、店主のキャラクターや他店との違いなどを紹介するのも良いでしょう。

 

 

3.今回のまとめ

結果、デザインで「美味しい」は作れます。全てプロにお任せすれば確かに良いものはできます。しかし商品に関して一番理解しているのは、店主である貴方なのです。その理解している商品をお客さんに美味しく説明できていますか?独りよがりになっていませんか?その診断をすることも私達デザイナーの仕事だと思っています。興味のある方は一度、販促デザインのプロにお問い合わせください。