デザイン検証の重要性|制作物のクオリティアップを目指そう
みなさんはデザインをする上で、どれくらいのデザイン案を制作するでしょうか?今回はひとつの成果物をワンランクアップさせるプロセスとして、“デザイン検証“をオススメします。デザインの質を更に高めたい方にオススメです。是非チェックしてみてください。
1.デザイン検証をする意味
2.デザイン検証の方法
3.デザイン検証することのメリット
4.まとめ
1.デザイン検証をする意味
デザイン制作のプロセスとしては、まずアイデアを出し、その中から決定した案を形にしていくことが一般的です。この段階で、自身で納得するか、一度見直して色々な案を作成してから提出するかによって、最終的な成果物の質が大きく異なってきます。ややもすると、最初に制作したデザインは見た目に重きを置きがちになり、実際に効果的かどうかを見落としてしまうことがあります。そのため、より良いデザインを作り上げるためには、制作したデザインを冷静に振り返る検証の時間が必要不可欠です。特にアートディレクターを目指すデザイナーにとって、デザインの最適解を導き出すという点において“デザイン検証“は自己スキル向上のために最適な方法です。しかし、デザインの検証を行うことにはメリットもありますが、デザイナーには時間の制約があるため、検証に労力をかけすぎて、他の作業に影響を及ぼさないようにバランスを取ることもポイントです。
2.デザイン検証の方法
デザインを検証する方法はいくつもあります。その中から私が実践しているものをご紹介します。
色変更・レイアウト変更
こちらが一番ポピュラーな方法です。特に指定がない場合、どの色を使用すれば一番効果的か、コピーの配置している位置や文字の大きさは的確か、ターゲットに沿ったデザインになっているか、などの観点から一番はじめに作ったデザインの派生を作っていき、比較検討の材料を作ります。この方法は、多様なアプローチを試すことができるので、短時間で納得の結果を得ることができ、非常に効果的です。
一度解体してから再構築する
たとえば初案を制作しても、納得がいかない場合は、デザインの要素を一度全て解体し、大胆に全く違うレイアウトにしてしまうのもひとつの手かもしれません。この段階で再構築することはデザインの要素を冷静に整理することができます。デザインが凝り固まってしまった際は、思い切ってこの方法でより良い別案を生み出すことにチャレンジするのも手かもしれません。
【※注意】 検証はほどほどに
検証は非常に大切と述べましたが、もともとの制作意図と大きく外れる可能性があるため、検証を過剰にしすぎることは注意が必要です。常に制作意図の軸を考えながら作業を進めることが重要です。
3.デザイン検証することのメリット
先述した通り、“デザイン検証“はメリットがたくさんあります。具体的にどのような価値を得られるのかいくつか挙げていきます。
視覚的な印象の違いが明確になる
バリエーションを出すことで、違う色やフォント、レイアウトなどを比較することができます。こうすることで、それぞれのバリエーションがどのような印象を与えるかを明確に把握することができます。様々な案が出た中で、例えばデザイン1の色とデザイン3のレイアウトを折衷しよう!などの偶発的なシナジーも生まれるのでオススメです。
複数のデザインの中から最適なものを選べる
比較検討の材料が増えることで、複数のデザインの中から最適なものを選ぶことができます。比較検討を通じて、それらの長所と短所を洗い出し、改善点を見つけ出すことで最終的なデザインにはこれらのプロセスを経て改善された要素が取り入れられ、より良いものになるでしょう。
ワンランク上のデザインを生み出せる
自分の中でバリエーションを試すことで、より上質なデザインを作り出すことができます。検証して研ぎ澄まされたデザインから、さらにバランスを考慮しながらより効果的なデザインに仕上げましょう。
4.まとめ
いかがだったでしょうか?バリエーションをたくさん出し比較することで、より多角的な視点からデザインをアプローチすることができます。自分が制作しているデザインについて、常に疑問を持ち、細かなところまでチェックし、より良い成果物を制作していきましょう。