名古屋の企業やお店が販促・宣伝に使える広告媒体とは?
コロナ禍で街に出る人が減り、集客に苦労しているお店が増えました。多くの企業でも、新しい販促方法を模索する動きが出ています。チラシやフリーペーパーなど、これまでのやり方も押さえつつ、より効果的な宣伝手法にも目を向けるべきです。この記事では、名古屋で根強い人気がある中日新聞の折込チラシからテレビ塔を使った広告まで、名古屋ならではの販促方法をご紹介します。
1.新聞折込チラシ
2.フリーペーパー
3.交通広告
4.テレビ塔
5.名古屋市が所有する施設のネーミングライツ
新聞折込チラシ
新聞の発行部数が年々減少傾向にあるとはいえ、折込チラシの広告効果はいまだに健在です。名古屋周辺で折込チラシを配るなら、やはり中日新聞が第一候補となります。もちろん、全国紙として有名な朝日新聞や読売新聞にチラシを折り込むことも可能ですが、名古屋を含めた東海地方でのシェアは中日新聞が圧倒的です。愛知、岐阜、三重の東海3県での購読率は60%以上、愛知県だけでみても発行部数は約135万部、購読率は50%を超えます。2位の朝日新聞が約7%のシェアしかないことを考えると、中日新聞と他紙の差は歴然です。
高いシェアを誇る中日新聞でチラシを折り込めば、名古屋在住の多くの読者に届けられるというメリットがあります。しかし、折込チラシの媒体として人気がある中日新聞にはライバルも多いです。例えば、週末や連休前には折込チラシの数が増えます。「他社のチラシに埋もれてしまって読者に見てもらえない」という事態も起こりうるので注意しましょう。ちなみにススキモダンではチラシの制作、印刷、折込手配までを一貫して受け賜ります。
中日新聞(市民版)の発行部数は40万部ほど、朝刊折込はB4サイズ1枚あたり2.80円なので、40万部の全部に入れると折込料金は112万円前後になります。
発行部数
・朝刊 2,136,296部
・夕刊 319,603部
(出典/ABCレポート 2020年1〜6月半期レポート)朝刊折込料金(名古屋市内の場合)
・B4サイズ 2.80円/枚
・B3サイズ 4.50円/枚夕刊折込料金(名古屋市内の場合)
・B4サイズ 4.00円/枚
・B3サイズ 6.00円/枚
フリーペーパー
名古屋で有名なフリーペーパーは、「NAGOYA FURIMO(名古屋フリモ)」です。株式会社中広が提供する「地域みっちゃく生活情報誌®」の名古屋バージョンといった感じでしょうか。戸別に無料配布されているため、新聞購読率が低い若年層や独身世帯へのリーチにも期待できます。「読んで、使えて、楽しめる」をモットーにした誌面づくりにファンも多く、広告情報やクーポンのレスポンス率が高いのも特徴です。スマホアプリ版も用意されていて、こちらも割引クーポンによる集客効果が見込めます。TVCMもやっていましたね。
NAGOYA FURIMOは中区、東区、千種区、熱田区、昭和区、瑞穂区を対象とした中央版をはじめ、中村版、中川版など名古屋市各区の版を展開しています。中央版の場合、毎月第4木曜日に発行、部数は18万4000部です。市内各所にラックも設置しているため、全世代の市民の手に届く情報誌といえます。発行部数や発行エリアが変わりやすいので最新情報はこちらでご確認いただけます。
一例として、NAGOYA FURIMOの広告掲載料金は、364mm x 257mmサイズで73万1000円です。
交通広告
多くの人が目にする広告といえば、交通広告があります。名古屋であれば名古屋市営地下鉄に広告を出せば大きな販促効果が期待できるでしょう。名古屋市営地下鉄の一日あたりの乗降者数は約134万人で、地下鉄の中では国内第4位です。若者からお年寄りまで、あるいはビジネスマンから主婦まで、男女問わず多くの人の目に触れる広告といえます。また、交通広告の利点は、毎日見てもらえるので反復接触の効果が期待できることです。電車を待っているとき、つい広告を眺めてしまうことはありませんか?自社の商品やサービスへの親近感を高められれば、消費者の心理的ハードルを下げられます。
交通広告は掲載方法も多種多様です。最もポピュラーな中吊広告のほか、網棚上部の額面広告、車両内部壁面の横枠広告、各種ステッカー広告などがあります。1編成をまるごとジャックする広告貸切電車ならインパクト絶大です。それぞれの掲載方法で料金は細く設定されています。
一例として名古屋市営地下鉄の中吊広告の料金を紹介すると、掲載期間1週間の場合はシングルサイズ112万7500円、ワイドサイズ225万5000円です。
ナナちゃん人形
名古屋駅の待ち合わせ場所でおなじみのナナちゃん人形も、人目を引く広告媒体として活躍しています。2012年に初めて一般企業の広告に使用されました。6m10cmの高身長であるナナちゃん人形は、まさに文字通りの「広告塔」です。遠くからでも目立つため、たくさんの人に見てもらえます。アゴが外れたり鼻息を噴出したりと仰天のパフォーマンスをするかと思えば、「鬼滅の刃」の炭治郎や「Evangelion」の綾波レイ、式波・アスカ・ラングレーのコスプレでファンを喜ばせるなど、本当に多才(?)なマネキンです。過去の広告例は名鉄百貨店ホームページ内にある「ナナちゃんコレクション」で閲覧することができます。どれも工夫がされていて名古屋のデザイナーなら一度は関わってみたい!そんなお仕事です。
ナナちゃん人形は1週間単位で広告利用が可能です。また、ナナちゃん人形が立っているナナちゃんストリートにも、広告バナーや広告フェンスを設置できます。
ナナちゃん人形本体の利用料は1週間で100万円です。ナナちゃんストリートはAブロックが70万円、Bブロックが20万円で、すべて利用する場合は合計190万円になります。事前にクライアント審査とデザイン審査を受ける必要があること、ナナちゃん人形の衣装代や取付費・撤去費は別途かかることにも留意してください。
テレビ塔
「名古屋テレビ塔」は2020年9月に「中部電力 MIRAI TOWER」としてリニューアルしました。1670万色のフルカラーLED照明を新たに備え、さらに魅力的な夜景を演出します。テレビ塔のエレベータシャフトに投影されるLEDビジョンは、「煌(きらめき)」という名の広告媒体です。ここに企業メッセージやPR動画を放映できるようになりました。名古屋の夜空の真ん中で、高さ54.4m、幅4.5mの大画面に映し出される企業広告は、見る人に強い印象を与えることでしょう。
掲載をお考えの際は名古屋市から放映内容の審査を事前に受けなければなりません。とはいえ、展望台やカフェ、ホテルを備え、新しく整備された観光スポットとしても人気のあるテレビ塔での動画広告は、販促・集客効果が抜群です。名古屋市内にある企業やお店なら、一度は検討してみる価値があるのではないでしょうか。
放映時間は日没後の4時間で、広告動画の再生回数は1日あたり8回です。放映料金は税込みで月額22万円であるため、非常にリーズナブルといえます。ただし、コーディング費が税込2万2000円かかり、動画制作費も別途必要です。
名古屋市が所有する施設のネーミングライツ
ネーミングライツとは、自治体所有の公共施設に名前がつけられる権利(命名権)のことです。施設の命名権を自治体から買い、企業名やサービス名をつけることで大きな宣伝効果が得られます。自治体にとっても、施設維持費等をまかなえるのがメリットです。名古屋市でもネーミングライツの制度を導入しているので、企業が対象施設の命名権を買って愛称をつけることができます。ネーミングライツを得るのにかかる金額は、主にスポンサー料と看板製作料などです。ただし、スポンサー料は契約期間や施設利用者数によって大きく変わります。文化施設やスポーツ施設、図書館、公園、地区会館、公共トイレ、歩道橋など、名古屋市でスポンサー企業を募集している施設は数多くあります。自社の商品やサービスに関係のある施設なら、愛称による広告効果がより高まるはずです。ご興味がある企業様、詳細はこちらからご覧いただけます。
2021年11月現在、名古屋市でネーミングライツにより愛称がつけられている施設には以下のようなものがあります。地元の施設に自社の名前をつける、地域に根付いているイメージを上手く醸成できそうですね。
総合体育館 ▶ 日本ガイシスポーツプラザ
市民会館 ▶ 日本特殊陶業市民会館
科学館プラネタリウムドーム ▶ NTPぷらねっと
瑞穂運動場 ▶ パロマ瑞穂スポーツパーク
消防音楽隊 ▶ ポッカレモン消防音楽隊
久屋大通公園久屋広場 ▶ エディオン久屋広場
栄バスターミナル(噴水南のりば)跡地 ▶ ミツコシマエヒロバス
市道池内町第4号線及び市道六野一丁目第1号線の一部 ▶ あつたハピネス通り
中日新聞のチラシだけじゃない!名古屋での集客・販促のやり方をいろいろ研究してみよう
名古屋は人口230万人の都市ですが、比較的コンパクトな都市です。こうして調べてみると、中日新聞の折込チラシのような王道の販促活動以外にも、効果的に集客できるやり方が多くあることがわかります。市民の馴染みの場所に広告を出せば、宣伝活動の一助になることが期待できますので、いろいろと研究の余地がありそうです。この記事で紹介した方法以外に面白い広告媒体があれば、ぜひ私たちにも教えてください。