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プレゼントを活用する反則な販促?|プレミアムキャンペーン

「商品やサービスの購入をより強く促したい」「もっと広くブランドの認知度を上げたい」と考えたときに有効なのがプレミアムキャンペーン(プレゼントキャンペーン)の実施。景品や金券などを配布するタイプのキャンペーン手法で、現在ではSNSを利用してあらゆる企業が活用しているプロモーション方法です。プレゼント・おまけをつける事で企画に参加する人が増え、反応も大きくなるため高い販促効果が期待できます。
本記事では、プレミアムキャンペーンの基礎知識、事例、実施する上での注意点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

プレミアムキャンペーンの基礎知識

プレミアムキャンペーン(プレゼントキャンペーン)とは、テレビや新聞や雑誌、懸賞サイトやSNSを介して応募者を募り、景品・金券などをプレゼントするキャンペーン企画のことをいいます。商品・サービスの販売促進や認知度アップ、ブランドイメージの向上などを目的として実施されます。プレミアムキャンペーンには、大きく分類して下記の2つの形態があります。

①オープン懸賞
②クローズド懸賞

①オープン懸賞
商品・サービスの購入や来店を条件とせず誰でも参加でき、抽選で景品類をプレゼントするキャンペーンの事をオープン懸賞といいます。気軽に応募できるため、多くの消費者の関心を引くことができます。
景品金額の上限
2021年10月現在は、オープン懸賞の景品に上限はありません。過去の1971年の告示では景品上限額が100万円、それが改正された1996年の告示では1000万円までとされていましたが、2006年に規制が撤廃されています。

オープン懸賞の企業事例

・養命酒製造株式会社 養命酒

養命酒は頻繁にオリジナルグッズのプレゼントキャンペーンを行っており、その内容もTwitter内で完結するユニークな企画である事が多いため、フォロワーが沢山います。養命酒は年配者向けというイメージがありましたが、話題に上がる面白いキャンペーンを実施することで、若い層も取り込むことに成功しています。

・森永チョコレート #ベイクを買わない理由 キャンペーン

昔はアイドル商品だったのに、売上が落ち込んでしまったチョコレート菓子「ベイク」。Twitterのハッシュタグで「買わない理由」を募集し、100円で買いとるキャンペーンを始めたところ、たった1日で4万件を超えるツイートが集まり、予想以上の反応だったためキャンペーンはすぐ打ち切られました。JPM プランニング・ソリューション・アワードやCCN賞、Webグランプリなど、多くの賞を受賞しており、今までにない独創的な発想が成功に繋がったといえるプロモーション事例です。

 

②クローズド懸賞
対象商品の購入者、サービスの利用者、入会者など、条件を満たした消費者のみが応募できる懸賞のことです。クローズド懸賞はさらに3つの形態に分類され、形態によって景品の上限金額が異なってきます。

1.一般懸賞
商品・サービスの利用者が対象。商品に貼られているシールや応募用のQRコードを集めて応募、レシートを貼ってハガキで応募…などの手段をとって景品類を提供することを一般懸賞といいます。景品の最高額は10万円まで。商品やサービスの価格が5,000円未満の場合は、その金額の20倍までが上限です。また、景品類の総額は懸賞に係る売上予定総額の2%までと定められています(2021年10月現在)。

一般懸賞の企業事例:ヤマザキ春のパンまつり


引用元URL:https://www.yamazakipan.co.jp/campaign/spring/index.html
商品に貼られているシールを集めて応募するとお皿がもらえる、誰もが知っている有名な事例ですね。1981年からずっと続いている企画で歴史があり、このキャンペーンを毎年楽しみにしている消費者も多いのではないでしょうか。キャンペーン自体の認知度が高くファンも多くいる企画なので、かなり認知度・売上アップに貢献しているキャンペーンといえるでしょう。

2.共同懸賞
商店街やショッピングモール内などで、複数の店舗が共同で実施し懸賞を提供することを共同懸賞といいます。商店街で行われるガラポン抽選キャンペーンなどがこれにあたります。景品の最高額は商品やサービスの価格に関係なく30万円まで。総額は予定売上総額の3%までとなっています(2021年10月現在)。

共同懸賞の企業事例:イオンモール抽選会


引用元URL:https://www.aeon.jp/sc/
イオンモール内の専門店で一定額以上の買い物をした消費者に抽選券が配られ、モール内で使用できる金券が抽選で当たる、というキャンペーンです。買い物に行った先でこういったキャンペーンが実施されていると、商品購入の後押しになりますよね。

3.総付(ベタ付け)
「ご購入でもれなくプレゼント!」のような、購入者・来店者に対して抽選を行わずに景品類をもれなく提供することを総付といいます。景品の最高額は商品価格の10分の2まで。商品やサービスの価格が1,000円未満の場合は200円までとなります(2021年10月現在)。

総付の企業事例:サッポロ 濃いめのレモンサワー6缶景品付き

引用元URL:https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000012359/
アルコール飲料をまとめ買いパックで購入すると、おまけが一緒についてくるプロモーションです。お酒を飲みたい購入者の気持ちとしては、おまけで美味しそうなおつまみが付いてくるのはかなり魅力的に見えますよね。売り場で他の類似商品と陳列された時に有利になるキャンペーンです。

 

プレミアムキャンペーンを行う上での注意点
クローズド懸賞の各項目内でもご紹介したように、実施形態によって景品の上限金額が変わってくるため、しっかりとガイドラインを把握しておく必要があります。また、オープン懸賞には上限額が無いため、豪華な景品を用意して応募意欲を煽ることが出来ますが、引き渡し方法によっては景品表示法の規制が適用される場合もあります。
景品表示法はもちろん、利用するSNSなど媒体のガイドラインは必ず目を通し、定期的に規約の変更が無いかもチェックしておく事が大切です。

景品表示法 | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/

キャンペーン実施についてのTwitterのガイドライン | Twitterヘルプ
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/twitter-contest-rules

Instagramキャンペーンって禁止なの?実施の注意点を解説! | OWNLY
https://www.ownly.jp/sslab/24

 

 

まとめ
メリットが多い反面、注意しなければならない事も多いプレミアムキャンペーン。うまく活用して大きな効果を得るためには、企画をしっかり練っておく事が重要です。キャンペーンの内容を考えるだけでなく、ターゲティングやマーケティング分析などの下ごしらえも行い、着地点を持った実のある販促にしましょう。

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