顧客満足を左右する「顧客価値」とは?その本質をわかりやすく解説
現代のビジネスでは「顧客満足」を追求することが不可欠だと言われています。
しかし、ただ「満足させよう」と努力するだけでは成果につながりません。本当に理解すべきなのは、顧客が価値を感じる仕組み(=顧客価値)です。
この記事では、マーケティングや商品開発の基本となる「顧客価値」について噛み砕いて解説します。
1. 「顧客価値」とは
2. 四段階からなる「顧客価値」
3. 「顧客価値」の分析方法
4. まとめ
1. 「顧客価値」とは
顧客価値(Customer Value)とは、顧客が「この商品・サービスにはこの価格を払っても良い」と納得できる価値そのものを指します。単に品質の良さだけでなく、ブランドの印象や接客対応、利用体験全体が含まれます。価格に見合う以上の体験を感じてもらうことが重要です。
そのため、商品の開発や販売促進からアフターフォローまでの総合的な戦略が求められます。販売員や営業職の方で、自社の商品やサービスは他社と比べていいはずなのに思うように売り上げが上がらないと悩まれている方は、顧客価値を見直す必要があるかもしれません。顧客価値は、商品やサービスのみが対象ではなく、店の雰囲気や環境によっても変動します。
例えば、大衆居酒屋と創作ワインバーですと、同じ飲食店でも顧客が求めているものは全然違いうのは分かると思います。
大衆居酒屋では、客単価2,000〜3,000円(2時間縛り)でそれなりの料理とお酒でお腹いっぱいになればいい。
しかし創作ワインバーでは、客単価6,000〜8,000円(時間無制限)でシェフの創作料理で季節を感じ、嗜むワインを引き立てて、ゆっくりと時間を楽しむ。
どちらも料理とお酒を提供する飲食店には変わりないのに、前者が「満腹」「酔いたい」と直接的な満足に対し、後者は「季節を感じる」「ワインを引き立てる」「ゆっくり時間を楽しむ」と情緒や付加価値などの間接的な満足を求めています。
ここで言いたいのは、コストに対してのリターン(見返り)次第では、顧客価値も比例して上がると言うことです。もちろん個人差もありますし、年齢や職業、立地や時間帯などでも変わりますが、商品やサービスを購入する顧客が何を求めているか、どうしたら満足するかを分析してみるのもいいでしょう。
2. 四段階からなる「顧客価値」
顧客価値の分析を行う前に、知っておきたいポイントがあります。
それは、顧客価値には段階があるという事です。
ドイツの実業家、故カール・アルブレヒト氏が提唱する「価値の四段階」では、以下のような顧客価値の段階について定義がなされています。
1. 基本価値
顧客が最低限求める価値(必須条件)
2. 期待価値
顧客が当然のように期待する価値
3. 願望価値
顧客が期待はしていないが、実現すると高評価になる価値
4. 予想外価値
期待・願望のレベルを超え、驚きや感動を与える価値
当然ながら、1の基本価値が満たされていなければ、次の段階への価値は成立しません。
例えば、大衆居酒屋で高級シャンパンを飲みたいとは思わないはずですし、仮に飲んだところで想像していた満足は得られないと思います。料理、接客、ドレスコード、空間、音響など顧客に合わせた価値を提供することで、ようやく高級シャンパンに辿りつけるのです。
また、当初は予想外価値であっても、他社が同じようなことをやって一般化してしまえば、期待価値のレベルに成り下がってしまいます。
ここで言いたいのは、「価値は提供する側ではなく提供された側、すなわち顧客が決める」ということです。自社の商品やサービス、販売促進、アフターフォローは基本価値や期待価値で留まってませんか?次の顧客価値の分析方法を実践してみましょう。
3. 「顧客価値」の分析方法
顧客の立場になって価値を分析することを「顧客価値分析」と呼びます。
顧客価値に影響を与えるのは「顧客が受け取る価値」と「顧客が負担するコスト」です。
それぞれの内容を見ていきましょう。
顧客が受け取る価値
以下の4つが上げられます。
1. 商品価値
機能、品質、デザインなど
2. サービス価値
販売促進、キャンペーン、アフターフォローなど
3. 人員価値
従業員の接客、ホスピタリティなど
4. ブランド価値
信頼や好感度、ブランドイメージなど
顧客が負担するコスト
以下の4つが上げられます。
1. 金銭コスト
価格、維持費、送料など
2. 時間コスト
納品までの時間、商品を理解するまでの時間など
3. 労力コスト
商品やサービス契約時の手続きなど
4. 心理コスト
初回購入時や高額サービス契約時の不安など
上記を整理して、どこに価値が感じられ、どこに負担を感じているかを明らかにすることが、顧客価値の改善につながります。
4. まとめ
顧客価値は、商品そのものだけでなく、サービス全体の印象や体験を含んだものです。どれか1つでも満足度が下がれば、顧客価値も下がってしまいます。
「顧客の立場で価値を考える」ことは、商品改善だけでなく、接客やサービス設計、プロモーション戦略にも役立ちます。まずは一度、顧客価値を見直してみましょう。