コーポレートブランディング|ミッション・ビジョンとは?

ブランディングについては、「今更聞けない!ブランディング講座」にてご説明しましたが、今回はブランディングのさらに根幹となる「コーポレートブランディング」について、事例を交えてご紹介します。

1.  コーポレートブランディングとは
2. ミッションとは
3.  ビジョンとは
4. 他社事例
5. まとめ

1. コーポレートブランディングとは

「コーポレートブランディング」とは、商品ブランディングと異なり“具体的な売り物”が存在しません。単独の製品・サービスのブランディングではなく、「企業そのもの」のブランディングをいいます。
例えば、下の図のような企業があったとします。このS社は飲食店を経営しており、「和食」「洋食」「中華」の別業態のブランドを持っています。

それぞれの業態には“コンセプト”や“ターゲット”があり、それはそれぞれ異なっているとします。複数の業態を運営する会社は共通の「理念」や「目標」を持ち、企業が進むべき「指標」を定めることが重要です。ここでは「コーポレートブランディング」における核となる「ミッション」と「ビジョン」についてご紹介します。

 

2. ミッションとは

コーポレートブランディングにおいて特に重要なのが「ミッション」です。ミッションとは、一言でいうと企業が「日々達成したい使命」です。企業の「存在意義」ともいわれます。先程のS社を例にしてみましょう。

「誰もが「おいしい!」と思える料理を提供する」をこの企業のミッションとした場合、3つの業態すべての指標となり得ます。ミッション開発のポイントは、その企業の「特長」や「強み」「強化すべきこと」を見つけることです。この場合の特長や強みは、必ずしも今“あるもの”である必要はありません。自社の特色や、近い未来に獲得できる長所を含めたことの中から検討しましょう。ミッションを決めるうえで大切なことは、企業が「社会に対して提供したいこと」であるということです。

 

3.  ビジョンとは

ビジョンとは、「実現したい未来」のことです。つまり、ミッション(日々達成したい使命)を果たし続けた結果、 “どのような未来を実現したいのか”がビジョンです。どれくらい先の未来かというと、 だいだい50年〜100年後くらいをイメージしてみてください。こちらもS社の例でみてみましょう。このように、ビジョンの内容は「5年後に売上5億円達成」というような近未来の社内目標というよりも、 “社会が応援したくなるような明るい未来の計画”であることが重要です。

また、ミッションは企業の存在意義のため、変更することは基本的に無いのに対し、ビジョンは未来の話であることから、タイミングをみてアップデートされる場合があります。たとえば、変化の早いIT業界などは、5年〜10年という短い期間で定期的にビジョンを見直すこともあります。

4. 他社事例

それでは、みなさんがよく知る企業の事例を紹介します。

LINE株式会社

【ミッション】
世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮めること

【ビジョン】
24時間365日生活のすべてを支えるライフインフラになること

「インフラ」とは、infrastructure(インフラストラクチャー)の略語で、「下支えをする」という意味なので、「ライフインフラ」は“生活を支えるもの”ということですね。「生活のすべて」とまではいかずとも、日本でのSNS利用数1位はLINEであることや、格安SIM(LINEMO)の登場など、日本人にとってLINEは生活になくてはならない存在になりつつあります。

株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ・GUなど)

【ミッション】
本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します

【ビジョン】
世界を良い方向に変えていく

ファーストリテイリングを代表するブランド「ユニクロ」は今や世界130カ国にまで進出し、ファストファッションブランドとしてはZARA、H&Mに次ぐ世界3位の売上なのだとか。日本ではユニクロの服を1着も持っていない人を探す方が難しいくらいですよね。

5.  まとめ

いかがでしたか?「コーポレートブランディング」における、「ミッション」と「ビジョン」がいかに大切なことか、お分かりいただけたでしょうか。しかし、その「指標」を定めていない、もしくは曖昧な企業は数多く存在します。たとえば、経営者にはカリスマ性のある魅力的な人が多いですよね。社員はそのリーダーに従って仕事をしている、ということがよくあります。ですが人には寿命があります。いつかは今の経営者もいなくなってしまうでしょう。しかし、企業はなくなりません。そのため、長期的な視点を持ち、経営者も社員も企業のアイデンティティを見つめることが、これから先、長く企業が生き残っていくために極めて重要なことであるといえます。

 

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