CCN年鑑2020|コピーライターズクラブ名古屋
CCN(コピーライターズクラブ名古屋)
CCN年鑑2020
背景
CCN(コピーライターズクラブ名古屋)が主催するCCN賞。審査員ひとり一人が、嫉妬するコピー・企画という観点で審査し、その受賞作品を中心に収録した2020年版年鑑の制作を弊社で承りました。毎年その年に実際に使用・掲出された広告をはじめとした様々なクリエイティブを全国から広く募集し、審査を経て優れた作品を表彰しています。例年は地元大学の協力のもとに一般公開審査を行っていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、一般公開審査を断念。応募方法は例年の実物の郵送ではなくデータでの応募となり、審査員による審査も全てリモートで行われました。
課題
当初コロナの影響で、CCN賞の特徴である、全作品を見ることで得られる「嫉妬」や「悔しさ」を感じられる一般公開&審査が行われないことは大きな機会損失と受け止められていました。
解決
CCN賞の存在意義は、優れた作品を称えるとともに、応募したすべてのコピーライターが自分の力を知り、次に向けてモチベーションを高めることです。そこで、実行委員は一般公開審査ができなかった代わりに、CCN史上初、全応募作品を年鑑に掲載するという試みを実施しました。審査の得点順に上から並べることで、自身が応募した作品の位置(実力)を知り、受賞までの距離を分かるものにし、「嫉妬」や「悔しさ」を感じて貰える構造としました。また、受賞者が貰えるトロフィーを年鑑の上に重ねることで、美しいヒエラルキーを表すピラミッド(鉛筆)が出来上がります。ページの右下には「受賞作品」の掲載ページへ繋がる階段状の穴が空いており、年鑑の中に仕込んだ鉛筆につながっている。その鉛筆で書かれた「書け上がれ!」のメッセージで、コピーへの意欲を促すものにしました。また、受賞作の発表会は、他の広告賞に先駆け初のオンライン(会場:スズキモダン)で行われ話題となりました。
【デザインのポイント】
・コピーライターを象徴する「鉛筆」に見える立体的な年鑑。
・世界初のピラミッド型の特殊な製本で、得点順に掲載するという特徴を際立たせた。
・ページ隅の階段状の穴は、0点の作品掲載ページに仕込んだ鉛筆から受賞作品(TOP)まで続いている。
・前例のない全応募作品の掲載で、公開審査の代替え策とする。
・受賞者以外には頂上のトロフィーが無い状態で配布し「嫉妬」や「悔しさ」を煽る。
・本物の鉛筆と「書け上がれ!」のコピーで、叱咤激励する。
・受賞者に授与するトロフィーはスズキモダンで内製。
コピーライターズクラブ名古屋 CCN年鑑2020
発行日
2021年9月19日
発行人
船引悠平
アートディレクション
秀島康修 鈴木友章
デザイン
鈴木友章 塚本唯 山本真央 神谷みのり 片山太一(スズキモダン)
眞坂藍(デザインエシカラ)
企画・編集
船引悠平
西山智香 ※5点ページトビラコピー担当
松下晃平 ※1点ページトビラコピー担当
古山萌美 ※0点ページトビラコピー担当
秀島康修
山中彰 ※2点ページトビラコピー担当
関谷知加 ※4点ページトビラコピー担当
中切友太 ※3点ページトビラコピー担当
玉越日奈子
撮影
まゆみ瑠衣(ノワール)
トロフィー制作
山本真央(スズキモダン)
プリンティングディレクション
加藤隆司(鬼頭印刷)
印刷・製本
鬼頭印刷
協力
竹尾
用紙
表紙・裏表紙:黒気泡紙U-FS L判 Y目 295kg
背表紙:NTラシャ 白茶 四六判 Y目 70kg
本文:NTラシャ 白茶 四六判 Y目 130kg
受賞
・AICHI AD AWARDS 2022 FINALIST(デザイン部門)
・AD STARS 2022 デザイン部門ブロンズ、プリント部門クリスタル 各受賞
実績概要
クライアント情報 | CCN(コピーライターズクラブ名古屋) |
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業種 | 広告表現者による交流団体 |
所在地 | 愛知県名古屋市 |
プロジェクト時期 | 2021年9月 |