コミュニケーションデザインとは?名古屋販促デザイン会社が解説
企業が販促活動をするうえで、ターゲットに情報を届けることは非常に重要なミッションとなります。このような情報発信の効果を最大化するための方法として、注目されているのが「コミュニケーションデザイン」です。一体、コミュニケーションデザインとはどのようなものなのでしょうか。そこで、この記事ではコミュニケーションデザインの概要や実施するときのポイント、企業の導入事例などについて紹介します。
コミュニケーションデザインとは
そもそもコミュニケーションデザインとは何か、概要や重要視されている背景について見ていきましょう。
コミュニケーションデザインとは
コミュニケーションデザインとは、簡単にいうと「企業と顧客間とのコミュニケーションをデザインする」ことです。マーケティングの観点から自社がどのようにして顧客とのつながりを持ち、関係を構築するのか、コミュニケーションのとり方を設計することをいいます。主にグラフィックやWeb、映像や立体物などを組み合わせ、各媒体における訴求ポイントのストーリー化を実現させていきます。
コミュニケーションデザインの考え方
コミュニケーションデザインを考えるうえで、まず重要になるのが「人々がどう動くのか」という点です。人の動きを推測し、どうすれば適切なコミュニケーションの場をつくれるのか、逆算することが基本的な考え方となります。この考えをベースに考え出されたデザインにユーザーが触れたとき、人の心が動くのです。人々の心をつかむ「見えない価値」を伝えるための方法として、広告業界やメーカーなど、コミュニケーションデザインを導入する企業が増えています。
コミュニケーションが重要視されている背景
スマートフォンやパソコンの普及など、現代はIT化が進んでいます。全世界の各企業が簡単に情報発信を行えるようになったことで、インターネット上には膨大な情報が溢れています。このようななか、企業が発信するメッセージを確実にターゲットに届け、その意図を理解してもらうことは非常に難しくなっているのです。現代社会ではターゲットの心をつかむことは決して容易ではありません。考えなしにデザイン事務所に依頼し、大々的に販促広告を打ち出すだけでは、ターゲットの関心を引くことは難しいでしょう。
そこで、一方的に情報を発信するのではなく、顧客の心をぐっと引き寄せる広告をデザインする必要があるのです。顧客の心理を読み取りつつ、デザインを通じて相手に受け入れてもらえるようなコミュニケーションをとっていくことが求められます。情報が複雑化する現代では、より細やかに情報を伝えられるコミュニケーションデザインの視点が重要視されるようになったのです。
コミュニケーションデザインを取り入れるメリット
コミュニケーションデザインは多種多様な広告やマーケティングとして活用することが可能です。たとえば、会社案内やパンフレットなどに取り入れるとさまざまなメリットがあります。たとえば、「反響率の向上」を狙えることがメリットです。コミュニケーションデザインは顧客との関わり方を重視するものであり、そのぶん反響率のアップが見込めます。顧客に受け入れてもらいやすい方法やタイミングを狙うため、無視されるリスクが減り効果的に関心を引くことができるのです。
加えて、「自社のイメージアップ」につながることもメリットでしょう。コミュニケーションデザインはターゲット自らが関心を持つように、手法やタイミングを考えるものです。無理強いをするわけではないため、相手に煩わしさを感じさせる心配がありません。しつこい企業というマイナスイメージではなく、プラスイメージを与えられる可能性が高まります。
コミュニケーションデザインを実践する際のポイント
コミュニケーションデザインを実践する際のポイントには、以下の3つが挙げられます。1つ目は「ターゲットを明確にする」ことです。顧客に適切なメッセージを届けるためには、その定義を明確にしておくことが不可欠です。どのような人が製品・サービスを購入してくれるのか、ターゲット層を明らかにしておきましょう。その際は、30代女性というような大きなカテゴリーではなく、人物を仮定しライフスタイルや属性まで設定すると効果的です。価値観や趣味など、ユーザー像を絞り込むことでマーケティングに必要な要素を洗い出すことができます。
2つ目は「ターゲットが接するメディアを選定する」ことです。ターゲットが普段どのようなメディアに触れているのか考える必要があります。メディアを絞り込めれば、効果的にメッセージを届けやすくなります。自社都合ではなく、顧客目線で考えることがポイントです。たとえば、SNSやスマホアプリといったオンラインメディア、新聞や雑誌といったアナログメディアなど想像を巡らせてみましょう。3つ目は「ターゲットに最適なアプローチ方法を検証する」ことです。
コミュニケーションデザインによる制作物を公開したあとは、きちんとその効果について検証することが大切です。顧客が求めているメッセージをきちんと届けられているか、また顧客が受け取りやすいタイミングを選べているかなど、多角的な視点からしっかりと検証しましょう。
事例紹介
コミュニケーションデザインは数多くの企業で活用されています。どのようなケースがあるのか、企業ごとの成功事例について見ていきましょう。
DK-Power(ダイキン工業株式会社)
総合空調専業企業として知られるダイキン工業株式会社は、エネルギーソリューション事業を行うため子会社として株式会社DK-Powerを設立しました。その立ち上げにあたり、コミュニケーションデザインを導入しています。デザイン担当者が広告・広報などの仕事に携わり、会社の価値観やメッセージを伝えるためのロゴ・シンボルマークを設計しました。企業内の対人コミュニケーションを部門横断し、一貫性のあるメッセージを形にした事例です。
1969RECORDS(GAP)
衣料品小売店のGAPでは、創業年である1969をキーワードに、「1969RECORDS」というミュージックプロジェクトを実施しました。これは5組のアーティストとコラボレーションしたミュージックビデオ、デジタルブックなどを公開するという内容です。このプロジェクトを通じてGAPのルーツに関連した作品を公開し、顧客とのつながりを持つことを目指しました。この取り組みには多くの人が注目し、さらに継続した顧客とのコミュニケーションにも成功しています。
100年先も愛される地方デパート(鶴屋百貨店)
老舗デパートの鶴屋百貨店では、100年先も愛される地方デパートにすることをビジョンとして掲げています。長期的に愛される企業を目指すにあたり、鶴屋百貨店では人材改革を実施しました。事業では人もモノも、常に変化していきます。しかし企業に深く根付いた文化は不変不動のものになると考えたのです。具体的には、新しいアイデアを生み出せる人材の育成、社内評価の改善、社内コミュニケーション改革などを行いました。すると社員の意識に変化が生まれ、売り場も活性化して集客につながったのです。社内コミュニケーション改革によって人材が活躍できる場所を目指し、その結果、顧客にも長く愛される環境づくりに成功しています。
コミュニケーションデザインで人の心を動かす販促活動を行おう
IT化が進む現代では、広告業界においてもデジタルが勢いを強めつつあります。しかし、ただ目立つ広告を打ち出すだけでは、顧客の心をつかむことはできません。人の心を無理矢理動かすことは大変なことであり、顧客自ら関心を持てるようなプロモーションを行うことが重要になります。人と人とをつなげる「コミュニケーションデザイン」のような基本姿勢を忘れず、顧客との関係をスムーズに構築できる販促計画を立てましょう。