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デザイン思考 – やわらかく考える②

みなさんは日常生活の中で、“頭が固くなっている”と感じたことはありますか?一般的に考えられる状況は、「先入観や固定概念が強いとき」「ストレスやプレッシャーが高いとき」「習慣やルーティンに囚われているとき」などが挙げられます。頭が固くなる状況を避けるためには、自己反省や他者とのコミュニケーションを大切にし、自分の考えや信念に対して柔軟な姿勢を持つことが重要と考えられていますが、これはデザインにおいても同じです。頭が固くなる状況を回避することこそが、柔軟なアイデアを生み出すことへとつながります。「デザイン思考 – やわらかく考える①」では、やわらかく考えるとはどんなことなのかについてお話させていただきました。今回は、そもそも頭が固くなってしまう原因何なのか、デザインにどんな影響与えるのかをご紹介します。

1. なぜ頭は固くなる?
2. 頭の固さがデザインに与える影響
3. 多様な視点を持つことの重要性
4.今回のまとめ

1.なぜ頭は固くなる?

頭ってどうして固くなるのでしょうか?「もっとやわらかく考えていいんだよ」と言われても、どう考えたら良いのかわからない…なんてことはありませんか?そんなとき、頭が固くなっている原因を知っていたら解決への糸口を見いだせるかもしれません。代表的な原因をいくつかご紹介させていただきます。

先入観や固定概念が強いとき

自分の考えや信念に固執し、他者の意見や新しい情報に対して柔軟に対応できない状態です。これは、物事を一方的な視点で捉えがちになり、多様な意見やアイデアを取り入れることが難しくなります。

ストレスやプレッシャーが高いとき

ストレスやプレッシャーが高い状況では、感情が揺れ動き、冷静な判断ができなくなることがあります。これによって頭が固くなり、柔軟な思考が難しくなることがあります。

習慣やルーティンに囚われているとき

同じ習慣やルーティンを繰り返すことで、新しいアイデアや視点に触れる機会が減り、頭が固くなることがあります。変化に対して抵抗感を持ち、新しいことにチャレンジすることが難しくなります。

自己中心的なとき

自分の意見や考えが正しいと思い込んでいると、他人の意見や視点を受け入れることが難しくなります。これによって頭が固くなり、協力や共感が難しくなることがあります。

知識や経験に過度に自信を持っているとき

過去の成功や自分の専門知識に過度に自信を持っていると、新しい情報や意見に対して開かれた姿勢を持つことが難しくなります。これは、頭が固くなる要因となり、成長や学びの機会を逃すことがあります。

思い当たるものはありましたか?習慣やルーティンは比較的前向きなものとして紹介されている印象だったので、思考を限定してしまう原因になっているというのは個人的に驚きでした。頭が固くなる状況を避けるためには、自己反省や他者とのコミュニケーションを大切にし、自分の考えや信念に対して柔軟な姿勢を持つことが重要です。また、ストレスを適切にコントロールし、新しい経験や知識に触れる機会を増やすことも効果的です。

2.頭の固さがデザインに与える影響

デザイナーは頭がやわらかくなるほど力が発揮される職業だと思います。世の中に新たな価値を生み出し続けるために、だれも見たことのないものや、だれかの心を震わせられるアイデアを目指し、日々創意工夫を繰り返します。だからこそ、頭が固いというのは深刻な肩こりになり腕が動かなくなってしまうくらい緊急事態です。頭の固さはデザインに恐ろしい影響を与えます。

創造性の低下

固定概念や先入観に囚われることで、新しいアイデアや独自の視点を持ち込むことが難しくなります。これにより創造性が低下し、デザインが陳腐化する可能性があります。

柔軟性の喪失

頭が固いと、クライアントの要望や市場の変化に迅速かつ適切に対応することが難しくなります。その結果、デザインが時代にそぐわないものになることがあります。

コラボレーションの困難

頭が固いデザイナーは、他者の意見やアイデアを受け入れることが難しくなるため、チームでのコラボレーションが困難になることがあります。これはデザインプロジェクト全体のクオリティや効率に悪影響を与える可能性があります。

成長の停滞

自分の考えや経験に固執することで、新しい技術やトレンドを学ぶ機会を逃してしまうことがあります。これは、デザイナーとしての成長が停滞し、競争力が低下する原因となります。

対象者への理解が乏しいデザイン

頭が固いデザイナーは、対象者のニーズや好みについて十分に理解し、それに対応するデザインを提供することが難しくなることがあります。これによってデザインが対象者に受け入れられず、効果が低いものになる可能性があります。

頭を柔軟に保つことは、デザイナーとしてクリエイティビティを維持し、適応力を高め、チームでの協力や対象者への理解を深める上で重要です。新しいアイデアや視点に触れる機会を増やし、自己反省や他者とのコミュニケーションを大切にすることで、デザインに対する柔軟な思考を維持することができます。

 

3多様な視点を持つことの重要性

頭が固くなる原因を知ることで、改めて「多様な視点を持つこと」の重要性が実感できます。多様な視点を持つことにより、問題解決能力が強化され、さまざまな状況に適切に対応することができます。また、ユーザーのニーズを理解することができるため、より効果的なデザインやサービスの提供が可能になります。さらに、創造性も向上し、独自のアイデアや斬新なデザインを生み出すことができるようになります。これは、異なる視点を持つことで、従来の枠組みや固定概念に捉われず、新たな発想やアプローチが浮かびやすくなるからです。このことから、多様な視点を持つことは、デザインのプロセスや成果に大きな影響を与える重要な要素であることが分かります。常に自分自身の視点を広げ、さまざまな角度から物事を捉えることができるよう、意識的に異なる分野や文化に触れることを大切にしていきたいですね。そうすることで、デザイナーとしてのスキルやセンスが磨かれ、より多くの人たちに喜んでいただけるデザインを創造できるようになるでしょう。

 

4.今回のまとめ

「デザイン思考 – やわらかく考える②」はいかがでしたか?「私、頭固いかも…」と思った方は安心してください。頭が固くなることは“誰だって”あります。自分の意識次第でいつからだってほぐしていけます◎例えば、今まで自分の目だけで見ていた世界が、だれかの視点からも覗けるようになる、と思うとちょっとわくわくしませんか?(わくわくした方はやわらか思考デビューしています。)突然大きく考え方を変えるのは難しいですが、まずは自分で気づいたところから、少しずつ頭をほぐしていきたいですね。

 

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