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お正月特別版|意外と知らない『紅白』の縁起の良い理由

あけましておめでとうございます。お正月気分も抜けきらない方も多いと思いますが、2023年もスタートしましたのでよろしくお願いいたします。
巷では2023年トレンドカラーも発表されました。2023年のカラーはPANTONE社から「ビバマゼンタ(Viva Magenta)」、JAFCAから「ルミナスイエロー(Luminous Yellow)」の2色でした。去年に勝るとも劣らない上品さで、アパレルなどでは差し色にちょうどいいですが、日本人には少しハードルが高い2色です。気になる方がいたら調べて見てください。さて、今回のテーマである、意外と知らない『紅白』の縁起の良い理由についてお話していきたいと思います。

 

目次
1.紅白旗のルーツは源平合戦
2.紅白=縁起の由来
3.仮設「ハレ」と「ケ」の習慣から浸透した
4.今回のまとめ

 

1.紅白旗のルーツは源平合戦

まず紅白というと、思い出すのが日本国旗ですが、実は日本国旗よりも先に、紅白旗は存在していたそうです。歴史的に見ると紅白旗が使われるようになったのは、平安時代末期の源平合戦において、敵と味方を区別するために源氏が白(白地に赤丸の旗)、平家が赤(赤地に金丸の旗)の旗を用いて戦ったことからきているといわれています。その結果、源平合戦に勝利した源氏の武家政権が誕生すると、代々の将軍は源氏の末裔を名乗り白地に赤丸の旗を掲げ、天下統一を成し遂げた者の証として受け継がれていき、現代の日本国旗の基礎となったという説があります。歴史を遡ってもそれまでは赤地に金丸(朝廷の象徴である「錦の御旗」)が主流だったようなので、源氏の影響は否めません。

 

 

2.紅白=縁起の由来

そもそも紅白の由来ってなんだろうと素朴な疑問がありましたので、調べてみました。色の意味として、紅色は「博愛と活力」、白色は「神聖と純潔」が込められています。由来は諸説あるみたいなのですが、下記の3つが有力でした。

「人の一生を表している説」
紅=赤色は赤ちゃん、白=死装束と考え、人の誕生から死の姿までを意味することから人生そのものを表しています。
感想:これを読んでも貴重な感じはしますが、縁起の良いイメージはありません。

「花嫁衣装の白無垢説」
花嫁衣装である白無垢ですが、江戸時代末期頃に赤ふきの白無垢が登場したと言われており、白無垢=めでたいものと認識されました。
感想:結婚式は日本のどこでも行う行事で、広まりやすいかもしれません。でも江戸末期は最近すぎる感じがします。

「赤飯と餅説」
古来より日本ではめでたい時に赤飯を炊き、餅をついて振る舞う習慣があったことから赤飯(紅)と餅(白)で縁起がよいとされた。
感想:娯楽が少ない時代に美味しいものを食べることはとても印象に残りそうです。しかも振る舞うことで外へ発信していくような想像ができます。

 

3.仮設「ハレ」と「ケ」の習慣から浸透した

紅白=縁起の由来一つの仮説を立てました。古来より日本では八百万の神を奉る文化があり、ハレとケを意識していました。ハレはお祭りや年中行事、祝い事など行う特別な日、ケは普段の日常を意味します。ハレの日には赤飯を炊いて、餅をついてお供えをする習慣がありました。お供え物のお下がりをみんなで分けて食べることから広がり、振る舞う習慣へと変化し、ハレの日の食べ物として紅白はめでたいものと、庶民まで浸透していったというのが一番有力かもしれません。現在みたいな情報を知るためのツールはなく、小さな集落ごとに文化が形成されている時代に長い年月をかけて浸透していったと考えると感慨深いものがあります。
ちなみに赤飯の理由は、赤い色には邪気を祓う力があると考えられており、神様に赤米を炊いて供える風習があったと考えられています。そこから災いを避ける、魔除けの意味でお祝いの席で振る舞われるようになりました。餅の理由は、丸い餅は稲の神様 を表すものであり、神が宿る特別な食物として敬われ、五穀豊穣を願い、そして感謝し米ではなく、ひと手間かけて作り上げる餅を神様にお供えしました。その餅を食べると力がつき、新しく生命を再生させる霊力(れいりょく)があると信じられていたようです。

 

4.今回のまとめ

物事には理由があって、ルーツを辿ると思いも寄らない事実が隠されていたりします。大人になると知らないことを見過ごすことも沢山あると思いますが、一度立ち止まり向き合い調べることで、自分の新たな知識を蓄えるきっかけとなります。本年も学びの多い一年になるように私自身も挑戦していきたいと思います。