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一味違う印刷物を作ろう|印刷加工いろいろ

同じような印刷物を繰り返し作って正直飽きてきている、他の印刷物と差をつけたい、ということはないでしょうか。そんなときは、印刷物に加工を施してみることで、より魅力的なツールに進化させることができるかもしれません。今回は、印刷物のさまざまな加工方法をご紹介します!

1.表面加工
2.型抜き加工
3.穴あけ加工
4.折り加工
5.スジ入れ加工
6.ミシン入れ加工
7.エッジカラー(小口染め)加工
8.まとめ

 

1.表面加工

表面加工は、印刷物の見た目や触感を改善・強化するさまざまな加工のことを指します。デザインやイメージの格上げとなったり、製品の耐久性を向上させる役割もあります。今回は代表的な表面加工をご紹介していきます。

①ニス引き加工

ニス引き加工は、印刷物に樹脂液でコーティングをする表面加工です。表面を保護して、色あせや汚れを防ぎ、強化します。「グロス」と「マット」の2種類があり、光沢感や高級感を演出することができます。また細かい絵柄などの特定の部分だけ、厚盛でニス加工し凹凸を付けることもできます。

おすすめの印刷物:チラシ、ポスター、パンフレットの表紙、商品パッケージなど

②PP加工

PP加工は、PPフィルム(ポリプロピレン)を印刷物の表面に貼り合わせる加工です。「グロスPP」と「マットPP」の2種類があります。ニス引き加工と何が違うの?と思われがちですが、PP加工の方が厚みがあり耐久性が高くなるため、長期使用に向いています。またニス引き加工と違って印刷面の全面に貼り付けるため、加工部分の指定はできません。

おすすめの印刷物:書籍・雑誌・記念誌の表紙やカバー、飲食店のメニュー、店頭POPなど

③パウチ加工

パウチ加工は、印刷物をPETフィルムで挟み、熱で圧着させて密封する加工です。印刷物より一回り大きな透明フィルムで包んで密封することから、パウチ加工と呼ばれています。防水効果もあるため、印刷物の保護に最適です。

おすすめの印刷物:メニュー表、料金表など

④箔押し加工

箔押し加工は、金箔、銀箔、カラー箔などを熱で紙に圧着させる表面加工です。印刷物に高級感や華やかさを持たせることができ、人の目を惹く効果があります。

おすすめの印刷物:名刺、ショップカード、記念誌の表紙など

⑤エンボス、デボス加工

エンボス加工は、凸版と凹版で紙を挟み圧をかけることで、紙の表面をふっくらと盛り上がらせる加工です。立体感のある仕上がりとなり、手に取ったときに視覚だけでなく、触って楽しむことができます。またデボス加工とは、エンボス加工とは反対に、紙の表面を凹ませる加工です。箔押しと組み合わせて、デザインにより奥行きを出すこともできます。また、エンボス加工で紙に模様を付けられたエンボスペーパーなどもあります。

おすすめの印刷物:名刺、ショップカードなど

★番外編:疑似エンボス印刷
疑似エンボス印刷とは、先ほどご紹介したエンボスを印刷で擬似的に表現する印刷技術です。4色のカラー印刷の上に、透明な2種類のニス版を使って立体感のある凹凸や、光沢を再現して印刷します。つるつるした部分とザラザラした部分が同時に表現できるため、擬似的にエンボス感を表現することが可能です。

おすすめの印刷物:書籍・雑誌・記念誌、パンフレットの表紙やカバー、パッケージ、名刺など

⑥抗菌加工

たくさんの方が触れる印刷物には、抗菌加工もおすすめです。抗菌効果のあるニスやラミネート、さらには抗菌のできる用紙などの素材があります。ウイルス対策に持ってこいです。

おすすめの印刷物:飲食店、病院などの印刷物

2.型抜き加工

①角丸加工

たとえば長方形のPOPを作るとき、角丸加工をすることで尖った部分を無くし、安全性をアップすることができます。またシールで角のめくれを軽減し、剥がれにくくすることも可能です。

②型抜き加工

型抜き加工では、通常のまっすぐな断裁とは異なりさまざまな形状に仕上げることができます。ショップカードやPOP、ノベルティグッズなど、使い道はさまざまですが、目を引く印刷物を作成したいときにおすすめです。

3.穴あけ(孔あけ)加工

その名の通り、印刷物に穴を開ける加工です。カレンダー、商品タグ、帳票など幅広く使えます。開けた穴に紐などを通してどこかにぶら下げたり、ファイリングして保存することに向いています。

4.折り加工

たとえば街頭でチラシやパンフレット受け取ったものが大きなものだとすると、カバンにしまいづらかったり、持ち歩きにくかったりしませんか?受け取る側になって想像してみてください。コンパクトなサイズに折ることで、受け取る人にとっても扱いやすくなります。保管する際にもスペースをとりません。また内容についても、折り目が境界線となり、情報を明確に区切ることができます。よって折り加工のないチラシよりも、伝わりやすく効果的にレイアウトできる場合があります。折り加工では、よく見る「二つ折り」「巻き三つ折り」などの他にも、「外三つ折り(Z折り)」「十字折り」「観音折り」「DM折り」「蛇腹折り(アコーディオン折り)」「マップ折り」…など、さまざまな種類があります。

5.スジ入れ

スジ入れ加工では、厚めの紙を折り曲げやすくするためにスジ(折り目)を入れる加工です。また折り加工を施す際に、インクが乗っている部分が割れてしまうことがありますが、スジを入れることで軽減する効果があります。

6.ミシン入れ加工

ミシン入れ加工では、手で簡単に切り離せるように印刷物にミシン目を入れます。パッケージ、クーポン券やチケットなどによく使われています。

7.エッジカラー(小口染め)加工

エッジカラー(小口染め)加工とは、白い紙の断面に色を付けられる加工です。シンプルな名刺やショップカードにアクセントで色を付けたり、個性を演出することができます。

8.まとめ

今回のコラムではさまざまな印刷加工についてご説明させていただきましたが、興味のあるものはありましたか?「一味違う印刷物を考えたい」と思いついたら、是非スズキモダンにご相談ください。一緒に楽しんで印刷物を作りましょう!

 

・出典
グラフィック
ハグルマストア
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