イラストとデザイン①｜効果と活用方法
デザインにおいてイラストレーションとは、ビジュアルコミュニケーションの手法の一つであり、図や絵を使用してアイデアやメッセージを表現することを指します。また、イラストレーションでは、テキストだけでは伝えきれない情報やコンセプトを視覚的に補い、観客や受け手により深い理解や感情的な共感を呼び起こす役割を果たします。表現方法はさまざまで、絵画やデジタルアート、ラフスケッチから繊細なラインアートまで、そのスタイルは多岐にわたります。色彩やテクスチャ、フォントの組み合わせも、イラストレーションの効果を向上させるための重要な要素です。本記事では、そんなイラストレーションとデザインの関係性や活用方法についてお話ししていきます。
1.イラストレーションがデザインへもたらす効果
2.イラストレーションの活用方法
3.まとめ
1. イラストレーションがデザインへもたらす効果
イラストレーションはビジュアルコミュニケーションの中で重要な位置を占めており、デザインの多くの側面で活用されています。その多様な用途と表現力を通じて、情報の伝達やコンテンツの魅力を高めることができるため、デザイナーにとって欠かせないツールとも言えます。イラストとデザイン、両者は異なるアプローチや目的を持ちながらも、相互に補完し合う重要な要素であり、視覚的なコミュニケーションの中で密接に連携しています。イラストがデザインの要素として組み込まれることで、情報の伝達やコンテンツの魅力を高め、受け手との深い結びつきを築く手助けをします。主な特徴として、下記のような内容が挙げられます。
視覚的な魅力の提供
イラストは美しいデザインや視覚的な魅力を提供するための強力な手段です。デザインの中で使用されるイラストは、コンテンツを引き立て、受け手の注意を引く役割を果たします。デザイン全体のバランスやクオリティを向上させるためにイラストが使用されることもあります。
ブランドアイデンティティの構築
ブランドのアイデンティティ（個性）を視覚的に強調するために、イラストがデザインに組み込まれることがあります。ブランドカラーやキャラクターを通じて、ブランドの特徴を視覚的に表現することで、一貫性のあるブランドアイデンティティを構築する手助けをします。
コンセプトの視覚的な表現
デザインにおいて複雑なアイデアやコンセプトを視覚的に表現する必要がある場合、イラストが非常に役立ちます。イラストを使用して抽象的な概念やプロセスをシンプルに表現することで、デザインの効果的な伝達が可能です。
感情の表現と共鳴
イラストは、色彩や表情を通じて感情を表現し、受け手との共鳴を生み出す力を持っています。デザインにおいて感情的な要素を強調したい場合、イラストがその役割を果たします。受け手の感情に訴えるデザインは、コンテンツの印象を深めます。
ストーリーテリングの強化
デザインが物語を伝える際、イラストはストーリーテリングを視覚的に強化する重要な手段です。物語の登場人物や場面を描くことで、読者や観客は物語に没頭しやすくなり、情報の理解と興味を高めることができます。
コンテンツの引き立てと魅力の増強
デザインにおいて、コンテンツを引き立てるためのビジュアル要素としてイラストが使用されます。魅力的なイラストは、コンテンツの視覚的な興味を引きつけ、読者や観客の注意を集める役割を果たします。
【スズキモダンの実例】
算数・数学に対して苦手意識のある子どもにも「算数って意外とおもしろそうかも」と思ってもらえるように、子どもたちの生活にある「算数が関係しているもの」を散りばめました。楽しさを感じてもらえるよう、算数を学ぶことで見える世界が広がっていくようなビジュアルにしました。
2. イラストレーションの活用方法
私たちは日常のあらゆる場面で、イラストレーションの力を借りて深みのあるコミュニケーションを実現しています。たとえば、商品の説明書や地図など、異なる言語を話す人々にも同じ印象や理解を届ける必要があるシーンにおいて。さらに、お店のイメージキャラクターや商品のパッケージ、アプリのアイコンなどの場面では、顧客の心を引きつけ、他との差別化を図りたい時にも利用されます。こうした状況において、イラストレーションは情報を言葉以上に効果的かつ感情豊かに伝える方法となります。視覚的な要素が持つ力は、異なる文化やバックグラウンドを持つ人々にも通じ、共感と理解を促進します。同時に、独自のデザインやカラーパレットを活用して、商品やブランドの特徴を際立たせ、魅力的な印象を与える手段としても用いられます。主な活用例として、下記のような内容が挙げられます。
広告とマーケティング
商品広告やサービスのプロモーションに魅力的なイラストを活用することが一般的です。カラフルなイラストをポスターやバナー広告に取り入れることで、観客の目を引きつけ、商品やサービスへの注意を喚起します。また、パンフレットやチラシには製品の特長やメリットを分かりやすく描いたイラストを使用し、情報を伝える手助けとして活用されます。
ウェブデザインとアプリケーション
ウェブサイトのヘッダーや背景、アプリのユーザーインターフェース（ユーザーと製品・サービスをつなぐ接点）にイラストを配置することで、視覚的な魅力を高め、ユーザーエクスペリエンス（ユーザー体験）を向上させる役割を果たします。キャラクターイラストを使用することで、アプリのユーザーに愛着を抱かせ、興味を引きます。
ブランディング
ブランドのロゴやマークにイラストを取り入れて、ブランドのアイデンティティを視覚的に表現します。キャラクターを通じてブランドの価値観や個性を伝え、観客との共感を醸成します。また、教育と説明の分野では、学術的なテキストや教材にイラストを組み込むことで、複雑な概念やプロセスを分かりやすく説明します。テクニカルマニュアルやガイドブックには、ダイアグラムや図解を通じて手順を視覚的に示す役割があります。
教育と説明
学術的なテキストや教材において、イラストは複雑な概念やプロセスをわかりやすく伝えるために活用されます。図やダイアグラムを通じて、専門的な情報や理論を視覚的に示し、学習者や読者の理解を深める役割を果たします。同様に、テクニカルマニュアルやガイドブックにおいては、ダイアグラムや図解を使用して手順を明確に説明し、ユーザーが効果的に操作や作業を行えるように支援します。これにより、複雑な情報や手順が視覚的に示され、実践的な理解とスキルの向上が促進されます。
出版物
絵本や雑誌の挿絵としてイラストを使用して、物語を視覚的に豊かに補完します。書籍のカバーデザインに魅力的なイラストを組み込むことで、読者の関心を引きつけます。さらに、イラストレーションの販売やソーシャルメディアとコンテンツ制作、製品デザインなど、さまざまな分野でイラストの力が発揮されています。
製品デザイン
商品パッケージやラベルに使用されるイラストは、商品の内容や特徴を視覚的に伝えることができるため、商品の魅力や利点を一目で把握しやすくなります。また、製品に独自のスタイルや個性を演出し、他商品との差別化を図ることが可能です。
3. まとめ
「イラストとデザイン①」はいかがでしたか？今回が初回の記事ということで、まずはデザインの領域において、イラストがどのような効果を持ち、どのように活用されているのかについて掘り下げてみました。イラストがもたらす効果や適切な用途についての理解を深めることで、より魅力的なデザインを提案することができるようになります。ぜひみなさんも身の回りのデザインに目を向けてみてください。そこに使われているイラストには、どのような理由があるのかを考えてみると、新たな気づきが得られるかもしれません。
【イラストを使った制作実績】
・パッケージデザイン 4｜シーシーエスコーヒー様（https://s-modern.com/works/1738/）
・リーフレットデザイン｜きよめ餅総本家様（https://s-modern.com/works/4419/）
・ポスターデザイン｜（株）彩電様｜かりやストリートイルミネーション（https://s-modern.com/works/3915/）
・リーフレットデザイン｜林ファーム様（https://s-modern.com/works/5078/）
・パンフレットデザイン2｜エクスプローラー様（https://s-modern.com/works/4724/）
・パンフレットデザイン3｜エクスプローラー様（https://s-modern.com/works/5061/）
・パンフレットデザイン4｜エクスプローラー様（https://s-modern.com/works/5149/）
・パンフレットデザイン5｜エクスプローラー様（https://s-modern.com/works/6022/）